Column採用コラム

2019.11.18

内定者フォローレポート

学生の本質を見抜く新卒採用の面接の技3選【No173】

面接では非常に明るく好印象だった学生が、入社後の勤務態度が悪く部署のお荷物になっている…。よく聞く話題ですが、採用担当者が聞くと肝が冷える話ですよね。もし面接時に学生の本質を見抜けたら…。そう思う採用担当者も多いのではないでしょうか。

実際1時間の面接で、人間の本質全てを見抜くことはなかなか難しいのですが、実は人となりを見抜くちょっとしたコツはあります。今回は、学生の本質を見抜く面接の技について3つご紹介させて頂きます。

導入時の会話でリラックスさせましょう

「姿勢も整っているように見えるので面接を始めても良さそうな雰囲気ですが、面接を始めてもよろしいでしょうか?」「はきはきとした挨拶が気持ちいいですね。そろそろ面接を始めたいのですが、よろしいでしょうか?」など、相手を観察し言語フィードバックをしつつ、ユーモアを交えて面談を始めましょう。

面接にきた就活生は程度の差こそあれ、全員が緊張しています。その緊張をほぐさないことには、学生の本質は探れません。威圧的な面接や選考では、相手をいたずらに緊張されるだけで学生の本質を見抜くことは難しいでしょう。まずは面接官が、良い空気良い雰囲気を作るよう努力してください。そこからが本質を見抜く面接のスタートです。

質問は深堀していきましょう

本音を引き出せない面接官ほど質問が横滑りしていきます。「好きな本は?」「アルバイトは?」「最近一番つらかったことは?」と質問をコロコロ変えないようにしましょう。幅広く色々な質問をしても人柄や会社との相性を判断するのは難しいでしょう。

それよりも最初の回答に対して、「何故そう思ったのか?」「どうしてそのような選択をしたのか?」を繰り返し聞いてみることが重要です。例えば「好きな本は?」「何故その本が好きなのか?」「好きになったのはいつ頃から?」など最低でも3回は「何故」を繰り返していきましょう。

メリットは「何故?どうして?」の質問を繰り返し、答えを深く掘り下げていくことで嘘をついているかどうかがわかることです。ウソをついている場合には、だんだんと回答に一貫性がなくなり、整合性がとれなくなります。

真実を回答している場合は、質問の深堀を繰り返すことで、うっすらとですが、その人の考え方や、物事の捉え方が透けて見えてくるでしょう。そこで見えてきた「考え方」「物事の捉え方」が、会社の理念や企業文化とマッチしているかどうかを見定めるのが、面接官の重要な仕事です。

学校以外のコミュニティに所属しているかどうか

この質問はコミュニケーション能力や適応能力を見極めるのに最適な質問です。コミュニケーション能力が高い人物は、刺激や学びを外に求める傾向にあるので、学校以外のコミュニティに属していることが多いです。

(例外として早稲田大学や慶應義塾大学のように、下手に学外に求めるよりも、学内のほうが刺激的で優秀な人物が多い大学もありますが・・・)

逆に視野が狭い人物は、家と学校の往復のみで活動範囲が極端に狭いという傾向にあります。企業に属し仕事をするということは、多かれ少なかれコミュニケーション能力が必要ですので、この能力については是非事前に知っておきたいところですよね。

コミュンケーション能力を見極める面接手法はこの他にも多くありますが、この「コミュニティ」に関する質問はこれまでの経験上からも「コミュンケーション能力を見極める質問」の中でも信頼できる技法です。是非取り入れてみてくださいね。

まとめ

選考にきた学生の本質を面接だけで見極めるのは難しい仕事です。1時間程度の面接や面談で、その人物の本当の人間性を完璧に知ることはできません。ただし、選考にきた人物の人間性や本質を見極める場が採用面接です。

そのためには「話しやすい雰囲気作り」「質問を繰り返す」等、面接のちょっとしたテクニックと面接官の「人を見極める感度」が重要になります。面接官も日々、面接の技法や手法・テクニックについて学習し、自社に最適な人材を採用していきたいですね。

コラムPDF版はこちらからダウンロードできます↓
学生の本質を見抜く新卒採用の面接の技3選(288KB)

一覧へ戻る