Column採用コラム

2017.03.21

内定者フォローレポート

Twitter投稿から考える新卒採用担当のSNS理解度【No.32】

先日、Twitterである投稿が話題になりました。その内容は投稿者がある会社の人事部と話をしていて「SNS検索で学生の名前が出てこないと不信感をもつ」という発言を取り上げたものです。このツイートは多くの人に拡散され、様々なメディアでも取り上げられました。

投稿者は、人事部が実名を検索してSNSページがヒットしないことが「ネットリテラシーがある」ではなく、反対に「裏で何をやっているのか不明だから不信感を持つ」と考えていることに驚いたそうです。このことは若いSNS世代には理解できて、中高年のEメール世代には理解できないと思いますので、詳しくこれから説明します。

これに対してネットでは「どうすればいいんだよ…」「いまの就活生はかわいそうだ」「本当にそんな人がいるのか?」「個人情報漏洩と職権乱用!」など多くの反響がありました。

今回の投稿が事実かどうか確かめられませんが、新卒採用において企業が大学生の特徴や志向を理解していないのはよくある話です。現在の就活生世代を振り返りながら、どういう行動や対応が嫌われるのか、今の時代に求められるSNSへの理解度についてまとめました。

2018卒世代のSNS利用状況

現在の就活生の世代を振り返ると、アルバイト先で悪ふざけをした写真をネットに投稿して問題視されていた世代です。高校生や大学生の時代に若者のネットリテラシーの問題が社会問題化されてきたため、ネット流出の怖さも理解しており、SNSの利用にはかなり慎重になっています。

そういった時代背景からか実名アカウントで公開している人はごく少数になります。Twitterの利用では非公開設定(鍵垢)や、本垢、裏垢、リア垢など目的に合わせて複数アカウントで利用しているケースも多いです。

Snapchat(スナップチャット)という写真共有アプリが若者のあいだで人気ですが、これは自動的に写真が消去される機能が人気の理由の一つです。現在の若者は安全対策を気にしていることが分かります。ですから、人事部が実名を検索してもSNSページがヒットしないのです。

今回ツイッター投稿者の元になった人事部の方は、こうした利用状況を理解していないのがわかります。「たかがSNS」と思われるかもしれませんが、何気ない一言が内定辞退を招いてしまうこともあります。SNS関連で内定辞退を招いてしまうケースをご紹介させていただきます。

内定後に嫌われてしまうSNSへの強制

人事部がSNS利用を内定者に強制しすぎてしまい、「監視されている気分になる」「負担が大きい」と学生側から不満の声をよく耳にします。

例えば内定者用のLINEグループを活用したいと考える採用担当者がいますが、「内定者同士ならいざ知れず、企業に個人のIDを知られたくない」「個人IDまで管理されてしまうのか」と強い拒否反応を示す学生が多いです。「プライベートまで管理してくるなんてブラック企業ではないか?」と思う学生もいるでしょう。

発言にも注意が必要です。Twitterの投稿元になっている採用担当者が内定者の前で同じ発言をしたら、間違いなく嫌われてしまいます。入社意欲のモチベーションを低下させ、最悪のケースとして内定辞退も考えられます。複数の内定を獲得しやすい時代だからこそ、ちょっとした一言にも注意してほしいと思います。

企業と内定者は非常に難しいデリケートな関係です。労働法から考えると雇用契約を結んでいないため従業員と同列に考えるのはよくないと考える企業もいます。少なからず入社前の段階では内定者のプライベート部分まで踏み込むべきではないと思います。

求められる新卒採用担当者のSNS理解度

いまの新卒採用担当者に求められるスキルや能力とは何でしょうか。学生を口説き落とすスキル、学生の資質を見極める能力。どちらも非常に大切です。これらの条件に加え「SNS理解度」「SNS活用能力」も重要性が増してきていると感じます。

弊社が開発運用しています、採用支援&内定者フォローSNSアプリ“ちゃくちゃくNEXT”導入企業様は、採用担当者が30歳前後の若い方ばかりで招待制(クローズド)SNSの誤配信による情報拡散が防止されていることを一番に評価していただいています。採用担当者の方が年配の方ですと、SNSもスマホアプリもなかなか理解していただけず苦労します。

変化が激しい時代だからこそ採用担当者の方は、PCとEメールの時代から、今はスマホとSNSの時代に変化したことを理解し、柔軟に活用してもらいたいと思います。

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内定者フォローレポート32 Twitter投稿から考える新卒採用担当のSNS理解度

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