Column採用コラム

2021.03.22

内定者フォローレポート

会社説明会とトーク【NO.229】

採用担当者の悩みの種である母集団形成。苦労して学生を集めても、就活生が興味をもってくれなければ本選考に進んでくれません。知名度がない企業にとって、会社説明会で興味をもってもらうことは非常に重要な意味をもちます。今回は会社説明会のタイミングで「印象に残った」と回答してくれた企業の事例をご紹介させていただきます。

労働環境(残業時間)を正確に伝えた教育関連企業

会社説明会では、正確に労働条件を伝えるのは大事です。特に残業時間は、学生側が気にしているポイントになっているため、必ず話したほうがいいです。話さないと「なにか都合の悪いことがあるのかな」「ブラック企業なのか」と疑われてしまいます。

しかしながら、残業時間は職種によっては不規則に発生する業種・職種もあるでしょう。「配属部署がわからないタイミングでどう伝えるべきか…」と悩む方もいると思います。伝え方が難しい労働条件の伝え方について、中国地方の教育関係の会社説明会の事例をご紹介させていただきます。

人事「教育関係の仕事がどうしても繁忙期と閑散期があります。特に卒業と入学が重なる春はとても忙しく、入社したらこの時期はきっと毎日残業があるでしょう。日曜日や祝日に出勤することもあります。その代わり閑散期はフレックスタイム制を導入しており、しっかりと休むことができます。

メリハリをつけて働きたい方にはおすすめですが、繁忙期の忙しさに耐えられそうにない方はもしかしたら当社には向いていないかもしれません。繁忙期は正直どの部署に配属されてもかなり忙しいと思います。そのせいか私どもの企業にはタフな体育会系の社員が多いです。」

この言葉を聞いて学生は少し驚いたそうですが、ありのままを正直に話したことに、企業に対する信頼感が増したそうです。近年、社会的にワークライフバランスが提唱されるようになり、企業を選ぶ場合にも、休める曜日や日数を重視する傾向があります。リクナビ2022では「月平均残業時間」が一つの検索軸にもなっています。

それを知っている採用担当者は残業時間を少なめに申告する会社もあります。しかし、実際の残業時間と違うわけですから「聞いていた話と違う」として早期退職に繋がることもあります。全従業員の平均を言ってしまいがちですが、部署・役職・時期によって残業時間が全然違う会社もありますので、業務内容に留意点のある場合は、学生に必ず伝えておいたほうがいいでしょう。

実際のキャリア形成の例を紹介した食品関連会社

就職活動を行う学生は、入社後に自分がどのようなキャリアを歩むのか、具体的に想像するのが難しい場合があります。例えば将来的に企画の仕事をしたいと思っていても、数年の現場経験がないと務まらないことも多いでしょう。

中国地方の食品関係会社は、社員のキャリア形成だけでなく、実際の実績を中心に紹介されているそうです。様々な部署を経験して視野の広い人材を育成したいのが狙いで、様々なキャリア形成のパターンがあります。その際に人事異動は希望を出すことはできるが、適性をみて決められる可能性が高いことも伝えています。

なかには妊娠や出産を経験し、家族と協力して子育てをしながら役職についた女性社員のエピソードもあり、「女性として勇気づけられた」と回答されていました。

実際の職場復帰の事例を紹介したこと、人事異動の条件まで説明したことで、就職後のキャリアについてイメージしやすくし、志望動機を高めることに成功しました。

まとめ

今回は学生からのアンケートで「会社説明会で印象に残った会社」の企業事例をご紹介させていただきました。おそらく採用担当者は会社のことを正直に話しただけだったと思いますが、結果的に志望動機を高めることに成功していることがわかります。会社説明会のトークに改善の余地がないか一考してみてはいかがでしょうか。

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