企業の採用活動は、コロナ禍によってオンライン面接が標準化しましたが、学生の志望度を下げないためにも面接で最低限おさえておきたいポイントがあります。これからオンライン面接を担当する方に意識したいポイントを3つにまとめてみました。
目次
1つ目は、笑顔を意識することです。19年卒のマイナビの調査データ(参照1)で、暗い雰囲気の会社は約31%以上の学生が入社したくないと述べています。雰囲気の要素は様々ですが、学生の場合、面接官で判断する割合が大きく、暗い表情=会社の雰囲気も暗いと判断されてしまう可能性があります。
Web面接ではパソコン画面で面接官の顔がアップで表示されているため、リアル面接と比較して顔の表情がこれまで以上に就活生に見られます。無愛想な表情では就活生側も「親しみにくい」「冷たい」といったイメージを持たれがちです。心の中で思っていることが表情に出てしまうことが多い人は、注意したいですね。
2つ目は、非言語情報をつけて話すことです。非言語情報とは表情や顔色、声のトーン、話す速度、ジェスチャー、視線などです。タレントマネジメントシステムを扱っているカオナビ(参照2)によると、93%のコミュニケーションは非言語で伝達されていると述べています。
この中でも特に会話中に視線をずらさないことが大切です。初歩的なポイントですが、マイナビ調査データにより、学生の企業に対する人事担当者の悪い印象のアンケート部分で、面接中にあくびをされ目を合わせてもらえなかったという意見が挙げられています。面接中にあくびをしている時点で、この人は自分の話を聞く気がないと判断されてしまいます。面接中はできる限り視線をそらさず、目を合わせて聞くことが大切です。
3つ目は、フィードバックの練習をしておくことです。マイナビの調査データ(参照1)や、採用サロンのアンケート調査の結果(参照3)でも、面接に対するフィードバックをしてくれる企業は応募者からの評価が高かったというデータが出ています。
人事界隈では「膨大な学生全員にはできない」「面接官の負担が大きい」と賛否両論の方法ですが、あまり深く考えずに「履歴書の字がキレイで読みやすい」「声がハキハキしていてよかった」「次回の面接では声のボリューム少し上げたほうがいいかも」といった簡単な一言フィードバックで十分です。ダメ出しをするのではなく、次に生かせるような内容を学生に伝えてみましょう。
どれもすぐに実行できる簡単なポイントですが、学生の意見を聞いてみると意外に完璧にできている企業は少ないようです。オンライン面接の特性を意識して、良い学生を巡り合えることを祈っています。
参考URL
参照1:「2019年卒マイナビ大学生就職意識調査」
→https://saponet.mynavi.jp/release/student/ishiki/survey2019/
参照2:「非言語コミュニケーションとは?93%は非言語で伝達!具体的な表情なの使い方など」
→https://www.kaonavi.jp/dictionary/non-verbal-communication/
参照3「学生にとっての、理想の人事担当者像とは?」