先日、近鉄グループホールディングスのセクハラ問題がニュースになりました。ここ数年でも大林組、住友商事、リクルートグループなど大手企業の従業員によって事件化されています。近鉄グループHD採用担当者がおこなった行為は「不適切行為」とオブラートな表現方法が適切だとは思えないくらいの内容でした。
これまで幾度となく繰り返されてきた就活セクハラ問題ですが、皆さんは適切な対応ができているでしょうか。対岸の火事に思われるかもしれませんが、4人に1人がセクハラ被害にあっているとの厚生労働省の調査報告書もあります。今回の就活セクハラ報道から人事部としてどういう防止策をとるべきなのかまとめてみました。
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上で挙げた事件でも使われた外部のOB訪問マッチングアプリは一切禁止し、学生にも「弊社社員はOB訪問マッチングアプリを禁止している」こと通達することを推奨します。マッチングアプリが悪いわけではありませんが、会社の目の届かないところで怪しいことをさせないためにも禁止したほうがいいでしょう。
これだけですと気になった会社にOB訪問できないデメリットが発生しますので、弊社が提供している内定者フォローSNSアプリ『Chaku2NEXT(ちゃくちゃくネクスト)』のようなクローズド(招待制)な環境で自社管理できるサービスがおススメです。
事件を起こした住友商事では「入社3年未満の社員はOBOG訪問を受けることの禁止」「平日の午後限定」「場所は原則、社内施設」「外部のOB訪問マッチングアプリの利用禁止」といった複数のルールを課しています。
何がセクハラになるかを従業員にもしっかり伝えましょう。ガイドラインを作成し、NG例を伝えてあげると親切です。学生に取材した中では「現場の社員に個人の連絡先を聞かれた」と回答する学生がいました。
社員の方も「〇〇さんは本選考うけるの?」「もし選考で気になったことがあれば何でも相談してほしいから連絡先交換しない?」と下心なく善意で話していると思いますが、学生からすれば「まだ内定もらったわけでもないのに連絡先を教えるのは抵抗がある…けれど断ったら選考で不利になりそうだから断れない…」として拒否できません。
各種ナビサイトでは「安易に連絡先を交換しないこと」とアドバイスしているものの、いざ現場で働くと、学生側からは断りづらい空気があります。就活セクハラで最も被害に遭いやすいのはインターンシップとのデータが報告されています。人事側が積極的に現場に介入し、セクハラを防止する取り組みをするようにしましょう。
人事部の業務範囲が多岐にわたっている中で、さらにOBOG訪問も自社管理するのは採用担当者のさらに負担を増す行為ですが、就活セクハラを防ぐためには人事部が積極的に動くしかないと思っています。社内のルールを見直し、就活セクハラがおきないようにしましょう。
PS:
内定者フォローのChaku2NEXTの新しい機能である「SNSラーニング」は、採用担当者が内定学生と、インターンシップ学生の両者を365日継続して計画的に繋ぐアプリです。