優秀な人材の流出は、企業としてはなんとしても避けたいリスクのひとつ。スタッフが退職を決断する理由は、長年変わらない普遍的なものから、時代背景が色濃く反映されたものまで様々です。今回は、人事担当者に聞いた最近の退職理由についてまとめてみました。
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2021年半ばから見られ始めた退職理由が「新卒採用時にコロナ禍の影響で受けられなかった業界・企業へ再挑戦したい」です。コロナ禍の影響により、2020年の新卒・中途採用を見送り、もしくは中断した企業も数多くありました。
その後、それらの企業が2021年での業績回復とともに、中途採用枠を設けたことで「憧れの企業のことが諦められず、再度挑戦したい」と転職する若手社員が出現したそうです。
これまで、終身雇用・定年退職が理想とされがちだった日本国内において、転職はネガティブなイメージを抱かれがちでした。しかし、近年では人材市場の欧米的価値観の広まりにより、ポジティブな理由による転職が増えています。
企業に縛られず、個人事業主(フリーランス)として自らの価値観やペースで仕事をする働き方を選択する人も増えました。これまでは起業が少ない会社(業種)でも会社で身に着けた知識・経験・スキルを活用し、起業・独立する事例が増えているそうです。なお勤務歴5年以上のスタッフに多いようです。
コロナ禍により、働く場所に対する限定的な考え方が薄れ、自分の好きな場所で働いたり、自宅で働いたりすることが、日本国内でも選択可能な働き方のひとつになりました。
特定の業種(サービス接客業、飲食業など)によっては、どうしても勤務先への出社が必要となるため、このコロナ禍で在宅勤務となることを目的に、転職するスタッフが増えているそうです。(大手転職サイトで最も多く検索されたキーワードが『在宅勤務』とのニュースも!)
いまの時代だからこその働き方や求職者のニーズを把握し、企業としてリスクヘッジをおこなうことが、内定者獲得や入社承諾へのヒントとなるでしょう。賢い方はこうした退職理由の傾向を知れば、アピールポイントに繋げられることに気づいたと思います。
例えば実績とともに社内で知識経験を身に着け、将来的に起業フリーランスへ転向する人もいるとアピールできます。求める人物像にもよりますが、世の中の時流を捉えて上手く有効活用してください。