コロナ禍という未曾有の状況のなか、少しでも学生に自社の魅力を伝えるべく試行錯誤を繰り返してこられた採用担当者は非常に多いでしょう。考え出した企画を実施してみたものの、失敗や反省点をたくさん抱えることになった経験もあると思います。
そこで今回は採用担当者と大学生に聞いたエピソードをもとに、コロナ禍のインターンシップで「やってみたけど失敗だった」「あれは止めてほしい」という3つの取り組みについてまとめました。
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試行錯誤の末に「少しでも多様なコンテンツで学生の皆さんを楽しませよう!」と、オンラインインターンシップで動画コンテンツを取り入れる企業様も多かったのではないでしょうか。
A社でも、会社説明のための動画を作成し、オリエンテーション時に学生に見てもらうようにしましたが、当初から不評という事態に…。理由は「映像や音声が乱れて見づらい」というものがほとんど。
オンラインインターンシップ実施において、いくら会社側で通信環境を整えていても、受け手側のリスクヘッジができていなければその努力は無駄に終わることを痛感したそうです。最終的には、インターン中に上映した動画をアーカイブし、YouTubeにて限定公開することで何度でも見返せるようにしたとのことです。
最近は「新規事業企画の立案」など、キャッチーな名目で実施されるインターンシップもよく見られます。ただ、開催の目的を定めず、単なる集客目的のために企画された見せかけのインターンシップは、逆に参加学生の満足度を下げてしまうことになります。
B社ではインターンシップの参加人数を前年度比で1.5倍にしましたが、本選考へのエントリー率がかなり低く、「誇大表現になってしまった」と反省したそうです。こうしたプログラムは志望度の高かった候補者を逃してしまうきっかけにもなり得ます。
(実際に就職活動を終えた学生から「〇〇社のインターンはつまらなかった」といった意見があり、詳しく聞くと、まさに同じような内容でした。)
こちらは複数の学生から聞いたエピソードですが、オンライン・オフライン問わず社員や受講生同士とのディスカッション、グループワークの時間はほとんどなく、講義を受けているかのように黙々と課題に取り組むインターンシップがあったそう。
実際の感想を伺っても、「チームとして周囲と協働する機会がなく、仕事をすることへのリアリティをあまり感じなかった」「インターンシップというより、業界研究の一環といった感覚。物足りなかった」というネガティブな声が多く聞かれました。
インターンシップシップ実施において、学生が求めていることを相手の立場に立って考え、それらに自社の強みを掛け合わせた内容こそが良いインターンシップと言えるものになるでしょう。今一度、自社のインターンシップが学生のニーズに答えた内容となっているか、今一度確認してみてはいかがでしょうか。