Column採用コラム

2022.06.07

お役立ち事例集

HRBP導入による企業の成功事例(IT企業編)【NO.279】

HRBPの導入事例はまだまだ限られた企業でしか見られていません。また、従来の人事やHRとは異なる役割が求められるポジションのため、導入を検討したくてもイメージが付きづらい方も多いのではないでしょうか。

前回の『最近よく聞く「HRBP」とは?』では役割について解説させていただきましたが、今回は大手IT企業でHRBPを導入した際の成功事例についてご紹介します。

現場スタッフを巻き込んでリファラル採用の促進に成功

HRBPが機能し、リファラル採用が成功した企業の事例をご紹介いたします。

経営上の課題として、人材不足が非常に顕在化していた自社Webサービス運営会社A社。そこで、人事だけでなく現場も巻き込んだ新たな施策の実施が決定されました。具体的には、現場で採用を引っ張ってくれるエースに役割を抜擢し、全社でリファラル採用を加速させるというものです。

構造としては、現場の各担当者に裁量や予算の権限を渡し、HRBPが各担当者や部署の進捗および情報を統括する「司令塔」であり、質問やケースバイケースの事例に対応する「相談役」となり全体をコントロールするというものです。

実際にスタートしてみると、社内のメンバーを巻き込みながら各自で候補者をリストアップしてくれ、どんどんアクションが進んでいきました。この取り組みの特徴は、各担当者が今後どのように自部署で事業を立ち上げていくか、どのような仲間が必要かを把握したうえで、仲間集めをしたことです。

結果は半年でおよそ20名以上を採用することができました。まさに、現場と人事が一体となって、「人が足りない」という組織課題に取り組んだ事例ですね。

100人以上の組織におけるマネジメント体制を一新

続いては、組織開発の事例です。とある企業のエンジニア部門には、100名以上のメンバーに対して、たった3名のプレイングマネージャーしかおらず、メンバーのフォローが十分にできていない状況でした。そのことが直接的な要因ではありませんが、退職も多発していたとのこと。その退職率の高さは、大きな課題になっていました。

そこでHRBPが経営陣に提案したことは、マネージャーの数を倍以上にすることでした。その提案内容には若手の登用も盛り込まれており、不安視する役員もいたのですが、結果的に離職率は半分になりました。

経営課題に対して人事視点から改善することにアプローチすることが求められるHRBPだからこその提案であり、HRBPという役割を置いていたからこそ経営会議で決めることができた事例です。

従来の人事部門担当だと困難だったような課題に取り組み解決まで導いた、まさにHRBPの有効的な活用事例です。

 

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