新卒のZ世代は働き方においてタイパ(タイムパフォーマンス)を重要視していると言われています。今回はタイムパフォーマンスを事例にZ世代の働く考え方と価値観をご紹介させていただきます。
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タイパとは、「かけた時間(タイム)に対する満足度」を指す俗語です。40代の社会人にとっては馴染みが薄い言葉かもしれませんが、コスパ(コストパフォーマンス)に近いと言えばわかりやすいでしょうか。
例えば1時間調べても解決方法がわからなかった場合、タイパが悪いと言えます。隣の席に座っている先輩に質問して、5分で解決できればタイパが良いと言えます。
昔だったら「自分で調べないと自分の知識にならない。先輩に聞くのは怠慢だ」と怒られたかもしれませんが、Z世代は「無駄を嫌う」「失敗したくない」という考え方のもと、タイパを重要視していると言われています。
少し極端な事例ですが、オフィスの掃除を指示したところ「それってなんで必要なんですか?」と質問された方がいます。これも意味のない作業を嫌う、意味を説明しないと動けないタイパの事例です。
逆に言えば、一つ一つしっかりとした理由を説明して納得してくれれば、積極的に行動してくれると考えてもいいでしょう。昔だったら「つべこべ言わず、さっさとやれ!」と上司が怒るような場面だと思いますが、Z世代にはタブーだと言えます。
ある30代の社会人は、自分たちは学生時代に「先輩・上司の指示を忠実にやるのが若手の仕事だ」「理不尽なことも従わなければいけない」と言われてきた。しかし、いまの若手社員はそうしたことを言われてきてないのではないか、と話していました。
これが良いか悪いかはさておき、指示をする際に、なぜそれをやるのか、なぜそれが必要なのかをしっかり説明するのは、本来あるべき指示の仕方だと思います。指示された本人も目的や理由もわからないままでは、モチベーションも上がりませんよね。
今回はZ世代と一括りで説明していますが、性格や価値観は十人十色。ただ昔と比較して、タイパを気にする傾向が強くなったことを先輩社員や採用担当が認識できていれば、学生や若手社会人へのアプローチ方法や、コミュニケーション方法も変化すると思います。