これからの新卒採用では、闇雲に学生の数だけ追いかけ選別していく「マス型採用」より、学生ひとり一人の心に寄り添った「共感採用」がお勧めです。
今回は、まず「マス型採用」について改めて深堀したいと思います。
目次
新卒採用担当者にとって、母集団形成はとても重要な仕事で、『採用目標を達成』するためには、学生の数と質が共に適正であることが求められます。
就職ナビなどを活用して募集を行う採用方法、いわゆる「マス型採用」では、内定出しをするに至るまでに、選考過程で「学生を選別」して人数を絞っていくため、学生の数(応募者数)が何倍も必要になります。
大企業の場合は、認知度が高いため、学生の数が十分集まる可能性は高く、ひと昔前まではマス型採用が効果的でした。
しかし、少子高齢化で、新卒採用の早期化・長期化がスタンダートになった今、「自社に合う学生を採用できるか?」というと、必ずしもそうとは限りません。
学生の数を重視して、多少のミスマッチ(学生の質)には目をつぶり、内定出しをすると「給与や福利厚生等、条件のより良い会社に入社したい」と願う学生からは内定辞退され、入社したとしても現場から「なぜ、このような人材を採用したのか?」「本当に見極めたのか?」という不満の声が届き、大きなストレスを抱えることになるのではないでしょうか?
さらに、早期離職されてしまうと、これまで1人にかけた莫大な採用コストが無駄となり経営的にも痛手です。
一方、中小企業の場合は、ミスマッチ云々の前に、そもそも数ある企業の中から自社を見つけてもらうことが課題であるため、大企業以上に「マス型採用では思ったような効果が見込めない。」という声も聞くようになりました。
例えば、認知度向上のために莫大な金額を投入し、SNS広告や動画制作をしたが、認知度向上を重視した結果、ペルソナから外れた内容になってしまい、「自社に合う学生が集まるとは思えない。。。」と、不安感に苛まれていた採用担当者もおられました。
そして『採用目標の達成』が実現できなかったときは「なぜ、あれだけの金額を投入したのに、採用できないのか?」等のプレッシャーを、経営上層部から受けることになります。
私は、このような経営上層部と現場の板挟みで孤軍奮闘し、孤独感や不安感に苛まれている新卒採用担当者の方を応援したいです。
そこで、私がお勧めしているのは、新卒採用担当者が笑顔となり、会社の未来も明るくなる「共感採用」です。 次回は「共感採用」の魅力について深堀したいと思います。