Column採用コラム

2017.06.05

内定者フォローレポート

内定者研修で学生に伝えておきたい2つのポイント【No.43】

人事にとって新卒採用の仕事を「内定者を決める」ことで安心してしまいがちになります。一息できるのも束の間、マイナビの調べによると、早期退職(3年以内の退職)をしてしまう新入社員の多くが入社前に迷いや不安を抱えている状態にあったと言われています。

早期退職は退職する本人だけでなく企業にとっても大きなダメージです。早期退職を防ぐためにも、入社前の段階で「内定者研修」を開催する企業が増えてきているそうです。内定者研修は入社までの長期間、ゆっくりとしたペースで行われることが多く、徐々に社会人としての自覚を身に着けていくように研修内容が組まれていることが多いです。

内定者といっても学生である彼らに何を伝えるべきなのでしょうか。今回は、内定者研修で学生たちに伝えておきたいことを2つのポイントに絞って説明させて頂きます。

不安なことは入社前に解決しておく

内定者研修で最初に伝えておくべきことは、ビジネスマナーではなく「不安なことは入社前に解決しておく」であると考えます。当たり前のように思えますが、出来ていない企業が多いことが冒頭のアンケート調査でも明らかになっています。

早期退職を防止するためには入社後ではなく、入社前の内定者研修で不安を取り除いてあげるようなケアの機会を設けることが大切です。具体的な方法としては、先輩社員との交流会や同期での雑談会がおすすめです。

一見すると、「内定者研修のプログラムで行わなくても良いのでは?」と思ってしまいますが、このような小さな心のケアが入社後に響いてくるのです。学生側も「交流会」「座談会」という言葉を聞くだけで気持ちがホッとするそうです。

学生気分は入社前に別れを告げさせる

学生の入社に対する迷いや不安を解消することが出来てきたら、徐々に新入社員としての自覚を芽生えさせる研修内容へと進んでいきます。マイナビフレッシャーズ調べによると、多くの学生が「入社してから頑張ればいい」と思っている傾向にあるようです。

学生から社会人に気持ちをすぐに切り替えることが出来る人はほとんどいません。挨拶ができていなかったり、上司に対して敬語が使えなかったりする新入社員は増えてきているそうです。このような学生気分の言葉遣いや非常識な行動をなくしてもらうためにも内定者研修は非常に大きなカギを握っています。

内定者も企業や上司を品定めしている

内定者を迎える側も「想像と違った会社」「困った先輩」と見られないようにしないといけません。最も嫌われるのは、言動に一貫性のないタイプです。インターネット上でも「挨拶は重要だと言っているのに、自分からは絶対に挨拶をしない」という不満の声がありました。

ほかにも「研修担当が感情的で気分屋」「直属の上司の指示が適当で、コロコロ変わる」「相談したくても、相談できる雰囲気ではない」といった意見もあり、内定者研修で「この企業は合わないと思った」と判断する学生もいます。内定辞退をされないためにも企業側も襟を正す必要があります。

まとめ

内定者研修で学生たちに伝えておきたいことについてご紹介しました。内定者研修は新入社員研修よりもカジュアルな内容で長期間に渡ってゆっくりと行います。内定者研修を通じて学生たちの迷いや不安を解消し、早期退職者を増やさないように企業側は努力することを最優先に行うのが良いでしょう。

徐々に社会人としての心構えを身につけていかせることで、学生側も無理なく学生気分から社会人気分へと切り替えていくことが出来るのです。素晴らしい入社日を迎えるためにも、内定者が声をかけやすく、お互いにコミュニケーションしやすい職場の雰囲気から意識してほしいと思います。

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内定者研修で学生に伝えておきたい2つのポイント (134KB)

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