新卒採用担当者の皆さまにとって、学生の適性やスキルを見極めることはもちろんのこと、彼らが大切にしている価値観を理解し、それを採用に活かすことがますます重要になっています。現代の学生たちは、単なる職業選択だけでなく、自分の価値観や人生観に合った企業を求めています。
そこで、シックス・ヒューマン・ニーズ（6つの人間の基本的欲求）を活用した価値観の分析が、採用プロセスにおいて強力なツールとなります。
目次
シックス・ヒューマン・ニーズは、人間が持つ6つの基本的な欲求を指します。この理論は、世界No.1コーチであるアンソニーロビンズが理論を確立し、提唱しました。この6つの欲求は、次の通りです。
1. 安定/確実性 (Certainty)： 安心感や安全を求める欲求。
2. 変化/不確実性 (Variety)：新しい体験や刺激を求める欲求。
3. 重要感/価値 (Significance)： 自己重要感や他者からの評価を求める欲求。
4. 愛/つながり (Love/Connection)：他者との深いつながりや愛情を求める欲求。
5. 成長 (Growth)： 自己成長や学びを求める欲求。
6. 貢献 (Contribution)：他者や社会への貢献を求める欲求。
学生たちは、自分の価値観に合った企業を選びたいと考えています。そのため、採用担当者として、彼らがどの欲求を強く感じているのかを理解することは、ミスマッチを防ぎ、長期的に活躍できる人材を採用するために非常に重要です。
例えば、安定/確実性を強く求める学生は、安定した環境や明確なキャリアパスを提供する企業に魅力を感じるでしょう。一方で、変化/不確実性を好む学生は、チャレンジングなプロジェクトや新しい経験が得られる環境に惹かれます。
また、成長や貢献の欲求が強い学生は、自分の成長を感じられる機会や、社会に貢献できるような仕事を求めています。こうした欲求に応えられる環境を提供することができれば、企業にとっても、モチベーション高く働く人材を確保することができるでしょう。
シックス・ヒューマン・ニーズを採用プロセスに取り入れる方法として、次のようなステップが考えられます。
1. インタビューでの価値観の掘り下げ：
学生の話を聞く際に、どの欲求が彼らにとって重要であるかを探る質問をする。たとえば、「あなたが最も充実感を感じるのはどんなときですか？」といった質問を通じて、彼らの価値観を理解することができます。
2. 企業文化とのマッチング：
学生が求める欲求と、企業が提供できる価値観が一致するかどうかを確認する。これにより、入社後のミスマッチを防ぎ、定着率の向上にもつながります。
3. キャリアプランの提案：
学生の欲求に応じたキャリアプランを提案することで、彼らが自分の未来を明確にイメージできるようサポートします。これにより、企業への信頼感や期待感が高まり、内定承諾率も向上します。
シックス・ヒューマン・ニーズを活用することで、学生たちの価値観を深く理解し、彼らにとって最適な環境を提供することができます。これは、企業にとっても、優秀な人材を長期的に確保するための強力な手段となるでしょう。採用プロセスにおいて、ぜひこの理論を活用し、学生たちとのより良いマッチングを目指していただければと思います。
