どの企業も選考面接を重ねて、なるべく優秀な社員を欲しがるものです。そのために選考中の辞退を防ぎ、且つ入社意欲を高めてもらうのが理想とされています。防止するために就活生がどのような気持ちで面接を受けているのか、また次の面接に進めた場合にモチベーションを高めてもらえるかを知る必要があります。今回はメールを活用して好印象をもってもらった事例をお話したいと思います。
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これは数年前に就活生だった人が実際に就職活動をした際の話です。就職活動中の就活生は常に不安に駆られています。
面接を受けた後にも面接内容を思い出しては「間違った返答をしていないか」「相手の反応は良かったのか」「この会社に落ちたらどうしよう」など、不安な日々を過ごす人が多いです。そんな不安を紛らわせてくれたのが、面接担当官のメールでした。
「本日はお疲れ様でした。非常にリラックスしていてお互いに意義のある面接時間を過ごす事が出来ました。面接の結果については今しばらくお時間を頂きたく思いますがよろしくお願いします。」
特に評価についての記載がある訳では無いのですが、就活生にいたわりのメールを書いてくれた面接官の心遣いは非常に嬉しく感じたそうです。結果的には望む面接結果は得られなかったそうですが、そのメールが力となって、他社での面接に自信が付いたとお話しされていました。
このような不安を抱えている就活生は多数います。その不安をメール1本で払拭してもらえた事は、就職活動から数年が経過した今でも記憶に根付いているそうです。
この話を別の就活生にすると「冷たいメールの会社も多い」「みんな凄く素っ気ない内容になっている」という意見が出ました。求人企業側にとってメールは軽視されがちかもしれませんが、就活生側には強く印象に残るものだと勉強になりました。
沢山の面接希望者、受験者がいる選考面接ですが、会社から見れば一人の就活生に過ぎない存在でも、彼らは一人一人の個人であり考え方も様々です。書類選考や一次面接を通過した後に、次回面接の日程をメールで打ち合わせする企業が多いと思いますが、その際にほんの少しの追記で、就活生の印象をぐっと良くする事が可能です。
どちらの印象が良いかの文面比較です。
1.二次面接は〇月〇日〇時からとなります。当日は宜しくお願いします。
2.二次面接は〇月〇日〇時からとなります。季節の変わり目ですので、体調に気を付けて当日はお越しください。
ほんの数文字の追記ですが、2の表記では就活生を気遣っているという印象を与える事でしょう。作業の効率化のためにテンプレート(定型文)を活用する人事担当者は多いと思いますが、テンプレートでも良い印象を与える文章を作成する事は可能です。もしかすると御社の使用しているテンプレートは改善の余地があるかもしれません。
「たかがメール、されどメール」就活生の不安をぬぐったり、モチベーションを上げる事は、結果として就活生の離脱を防ぐ事に繋がります。たった一通のメールであっても就活生に強い印象を与えて、会社としての魅力を感じてくれたならば嬉しい事ですよね。
ビジネスメールにおいて心を動かす文面を記載する事は十分に可能です。就活生にとって嬉しいのは、多数いる就活生の一人である自分に対し、気を使った心遣いを感じた時でしょう。新卒採用の母集団確保や選考辞退防止の課題に対して媒体や手法が注目されがちですが、一番は心のこもった誠実な対応が一番効果的だと言えるかもしれません。
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募集選考面接で就活生に好印象を与えたメール(131KB)