人事部の皆さんは自己PR(自己紹介)や志望理由を一次面接で必ず聞くと思いますが、それ以外ではどんな質問をしていますか。私が知っている中では面接官によってバラバラの質問をしている企業も少なくありませんでした。
もちろん全員が同じ質問をする必要はないと思います。学生の経歴や自己PRに合わせて、柔軟に質問を変化させることは良いことです。しかし、ときには終わってみれば選考基準が面接官ごとに全然違ってしまうことも考えられます。もしも質問に迷うことがあれば今回ご紹介する質問をしてみてはいかがでしょうか。
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この質問の意図は、早期に就職活動をスタートしていたのかどうかです。なぜそれが重要かと言うと、多くの大学3年生が夏季インターンシップに参加している中で、就職活動の重要性に気づいていない、つまり自分の人生への当事者意識が薄いことに繋がるからです。
(部活動の夏合宿といった理由を除いて)インターンシップには参加しませんでした。または知りませんでした。と答えた就活生がいたとします。その就活生は、将来を考える行動ができておらず、無気力とも言え、主体性に欠けているかもしれません。
そういった就活生を仮に採用したとしても、なりたい将来像を主体的に考えられないため、困難な壁が立ちはだかったときに仕事についてこられず、数年で退職する可能性があります。仕事や会社が好きなら耐えられる仕事も、なんとなく内定が出たから入社しているため、意欲的に取り組めず、自分には合わないと判断してしまうことがあります。
本当に意欲的にキャリア形成を考えている就活生なら、就職活動のスタンダードとなっているインターンシップを必ず知っていますし、企業と接点を持てるインターンシップのイベントに積極的に参加するため、この質問が重要な意味をもちます。
会社に入ると、様々な世代の人と、チームになって仕事をすることになります。その時に大学時代にアルバイトや課外活動で年上の人との交流経験の有無がはっきりと現れます。
経験者は慣れているので、どんな部署でも溶け込みやすいでしょう。結果として生産性の高い人材に成長していくでしょう。しかし、社会に出て初めて違う世代の人と交流する人材は、部署に配属された時に驚くでしょう。
高校生や大学生は部活動やサークルで上下関係があると言っても2歳差程度です。コミュニティに所属していないと、同世代の数人としか交流していないケースもあります。こうした環境下では、自分の父親かもしれない年代の人とコミュニケーションをとって仕事をしていくことに苦戦するでしょう。
会社のどの部署にも課長、部長がいて、新入社員は一番の年下として社会人生活が始まります。そのコミュニティに溶け込めるかどうかを判断する質問です。
大学生は4年間というモラトリアムの期間をダラダラ過ごしたり、アルバイトや課外活動で忙しくしていたり、部活動で必死になっていたりと、肝心の勉学が疎かになる傾向が強いです。
しかし、社会に出れば勉強の連続であり、勉強は一生終わることはありません。勉強が得意ではないと答える人はいても、「苦手」「嫌い」と答えている大学生はそもそも勉強する習慣がないため、入社後に苦労するパターンが見受けられます。
勉学に励んでいない学生でも一つくらいは興味があった分野、面白いと感じた分野があるはずです。大学では強制的な必修科目もありますが、自分の意志で選択できる教養科目も多数あります。そうした中で、4年間の授業で何も回答できない、何も得ていないとなると少し問題ですよね。
授業の内容はどんな内容でも構いません。大学生活を一生懸命過ごしていた就活生なら、即答するでしょう。「勉強は得意ですか?」と聞いても模範的な回答例がでてきてしまいますので、熱心に打ち込んだ授業について質問すると、本質的な回答を得ることができます。
部署が変われば、必要となる知識も変わってきます。会社の辞令で定期的な部署移動や職種のキャリアチェンジが考えられる会社なら、自発的な勉強の習慣を確認することをおススメします。
まずはインターンシップの参加有無。次に異なる世代との交流経験。最後に、常日頃から勉強する習慣があるかどうか。この質問をクリアする就活生は優秀です。ぜひご検討をしてみてはいかがでしょうか?
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新卒採用の一次面接で聞いておきたい3つの質問(159KB)