デジタルネイティブと呼ばれる20代はテレビや紙媒体ではなく、PCやスマホで情報を得ています。総務省の調べではネット動画の視聴は20代で90%を超えており、新卒採用のターゲットである学生にとってネット動画は日常生活の一部です。採用活動でもネット動画を積極的に活用していきましょう。
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動画は文字や写真だけでは伝わらない魅力を伝えることができるのが一番のメリットです。高価な機材を準備しなくても、スマートフォンで気軽に高画質な動画を撮影しやすくなってきており、YouTubeにも採用関連の動画増えてきました。
数年前にAKB48の楽曲に合わせて社員全員が歌って踊るシリーズが社会現象になりましたが、こうした社員参加型の動画も採用に良い影響を与えているでしょう。サイバーエージェント、サマンサタバサといった有名企業にも佐賀県や神奈川県など地方自治体も多く参加しました。
製作費は50万円程度と言われていますが、もともとはスマホで撮影していたのを秋元プロデューサーの目にとまったのが公式化のきっかけだそうです。こうした動画は編集作業も必要になってくるので、企業独自で制作するのは大変ですが、社員全員が部署や年齢別に登場するのは会社の雰囲気や働いているメンバーが分かるため採用において非常に効果的です。
例えば社員インタビューにおいて複数名登場させてもいいですが、長くなりそうだったら1名、もしくは伝えたいことを1つに絞りわかりやすくしましょう。10分間以上の動画となると撮影も編集も大変になってきますし、見る側の就活生も飽きてしまいます。2~3分程度に納めましょう。
企業や応募職種に対する理解を深めてもらい、説明会への参加を促すために使います。思いつきで動画を制作してアップするのではなく、伝言ゲーム形式でアピールしたり、シリーズ化したりして制作していきましょう。
企業のビジョンや強み、職場環境、社員インタビューなど学生が知りたい内容を動画で伝えていき、最後に「次回は2年目の営業社員インタビューをアップします」と予告を入れて視聴者の再訪問を促すことも忘れずに。
実際に働いた時のイメージを持たせる内容を動画にしましょう。企業研究にも役立ててもらい、志望動機につなげてもらうのが目的です。登場させる社員は学生に近い若手社員を起用すると親近感を持ってもらいやすいです。
・募集職種の1日を動画で追いかける
・1~2年目の若手社員が働いている様子
・工場や研究所など学生が入れない職場の様子
今までパワーポイントや会社案内パンフレットで紹介していたことを動画に置き換えることで、参加者に印象付けることができます。例えば、社長や先輩のメッセージを動画でインタビューにすることで、文字で読むより映像の方が印象に残りやすくなります。
こうしたインタビュー動画は大手総合商社や外資系企業も採用に取り入れており、編集に力を入れる必要がないので、中小企業でも試しやすいと言えます。
・説明会を盛り上げるようなオープニング映像
・今後の企業展開や創業ストーリー
・1~2年目社員が困難を乗り越えたエピソード
・感動させるエンディング映像
自社に興味を持ってくれた学生に対して、「この会社に入りたい」と入社意欲を喚起させるのが目的です。こちらは制作会社への外注が基本とされ、編集スキルが求められるタイプです。説明会に参加してくれた学生の気分を盛り上げて、「こういう事業に参加したい」と憧れを持ってもらうことができます。
デメリットは、発注先選定・打ち合わせ・スケジュール調整・撮影・修正・最終納品と最短でも2カ月程度かかる点です。もしもこうした動画にチャレンジするなら、できれば3年間は使いまわせるような汎用性の高い内容にしておきたいですね。
アニメーションやドラマ仕立てを制作するのであれば、外注したほうが良いでしょう。しかし、「お試し」で使用するのに外注はハードルが高いと思うのであれば、デジカメの動画機能やビデオカメラを使用して社員インタビューだけを制作してみましょう。
インタビュー程度であれば、フリーソフトのWindows ムービー メーカーを使えば簡単に作成できます。(フリーソフトなので社内のITへダウンロード可能か確認してから使用しましょう)
もしも、社内に動画編集を趣味で行なっている人がいれば手伝ってもらっても良いでしょう。手を抜かずに学生が「ここで働きたい」と思わせるコンテンツを制作するように、会社に働きかけましょう。動画の利点をうまく使って学生に企業に興味を持ってもらいましょう。今年から採用動画にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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新卒採用で動画を効果的に活用する方法(317KB)