Column採用コラム

2018.03.12

内定者フォローレポート

【2019年卒】就活生の心をつかむ7つのポイント【No.87】

学生の売り手市場が続く一方で企業は採用難に陥っています。新卒採用の難しいところは、毎年学生の就職志向が変わるので、昨年うまくいった方法が今年は成功しないことがおこることです。本記事では2019年新卒学生の就職志向を押さえて学生の心をつかむ方法をご紹介します。

ポイント1.将来性

マイナビ・キャリタスの調査ともに、就職先に求める条件として「将来性」をあげる学生が1番多いため企業の将来性は必ず求人票や求人広告、説明会などでアピールしましょう。今後の事業展開はもちろんのこと、企業の安定性も同時に説明をしてください。

ここ数年の学生は企業の安定性を就職先に求める条件の1つにあげています。資本金の増減や業績、売上を丁寧に説明しましょう。さらに、企業の安定性をアピールするために、社員の平均在籍期間を紹介して在籍期間の長い社員(採用担当でも可)に自社のよいところを紹介したり、社員アンケートを紹介することで、腰を落ちつけて働けることも付け加えられるとよいでしょう。

なお、キャリタスの調査によると1つの企業に腰を落ち着けたい人は約48%、転職してキャリアアップしたい人が約36.6%いるため、どのように社内キャリアアップできるか明示できるとさらに学生の心をつかむことができます。

ポイント2. 学生が嫌がる3Kを払拭する

ここでいう3Kとは

・暗い

・キツイノルマ

・休暇が取れない

を指します。この3つはマイナビの調査で学生が嫌がる企業の特徴で上位3つに当てはまっていた条件です。自分の企業がこの3Kに当てはまらないことを採用HPや求人サイト、説明会でしっかりアピールしましょう。

自分の企業が明るく活気のある職場であることをアピールするには、採用担当の対応はもちろん求人サイトに掲載する写真、動画の印象が重要です。採用HPの色使いも明るめにしておくのも忘れないようにしてください。

キツイノルマに関しては、ノルマがあるのは企業として利益を追求しなければならないので仕方がありません。ノルマを達成しない時のペナルティがないことやノルマが達成できそうにない時にチームで助け合うなど、新人1人に重責を負わせないことをしっかり説明しましょう。

休暇に関しては年間休日を求人票に記載するだけでは学生に伝わりません。長期休暇取得実績、産休・育休取得実績、有給取得率をわかりやすく記載しましょう。

ポイント3.収入・待遇・福利厚生をアピール

キャリタス・マイナビともに収入にウエイトを置いている学生は多くいます。学生の中には「40歳1,000万」を収入の目安としてあげる調査結果もありました。「そう言っても、ウチの会社は給与が良くない」と嘆く企業も多いと思います。その場合は下記にあげるような待遇や福利厚生をアピールしてみましょう。

・残業が少ない

・休暇が取りやすい

・産休・育児休暇明けの社員が活躍している

・女性管理職がいる

・定年後に再雇用した社員が活躍している

・福利厚生が充実している(カフェテリアプランなど)

・飲み会は自由参加

・飲み会の費用は会社(社長)持ち

・社員同士で自由にサークルを作って活動している

・社内に休憩スペースがある

など、このように自社が社員を大切にしている点をアピールしましょう。

ポイント4. やりたいことを実現できるのか?

マイナビの調査によると「自分のやりたいことができるのであれば中小企業でもよい」と答えた学生が43.2%います。しかし、「学生がやりたいこと=自社が求めていること」とは限りません。

・自社が求めている人材像

・自社で実現できること

この2点を誤解のないように丁寧に説明してください。

<例>

当社ではA(製品名)をさらに進化させた商品開発を行なっています。この製品では○○を使用しているので、研究開発職では理系の中でも大学院で材料系を学んだ方は研究してきたことを活かしていただけると思います。

他の技術職でも理工系学部出身の方は学んだことをベースに当社で成長できる機会を用意しています。文系の方でも、数学は苦手だったけれど理科は得意だったという人であれば、研修でしっかり知識を身につけて活躍していただけますので、ぜひ会社説明会へお越しください。

学部・学科・専攻を指定して求める人材像を紹介することはミスマッチを防ぐことができます。ミスマッチを防ぐことは離職率を下げることにもつながるため、学生と企業両方にとってハッピーな結果を得ることができます。

ポイント5.楽しく働ける

マイナビの調査結果によると学生の就職観1位は「楽しく働きたい」という意見でした。楽しく働きたい、という言葉だけを聞くと「会社は遊びに来るところじゃないんだ」と思ってしまいますが、学生の見解は違います。

学生は

・得意分野を活かして働きたい

・チームワークを活かして働きたい

という思いを込めて「楽しく働きたい」と言っているのです。つまり「楽しく働きたい=やりがいを持って仕事をしたい」ととらえるべきでしょう。この学生の就職観に働きかけるには

・どんな得意分野を活かして働けるのか?

・どのようにチームワーク活かして働くことができるのか?

をしっかり説明しなければなりません。得意分野を活かす点についてはポイント4を参考にしてください。チームワークを活かして働けるか?という点については、プロジェクトの成功体験や日々の仕事について細かいエピソードを紹介すると、学生が働くイメージを持つことができるでしょう。

<例>

弊社のデータマネジメント部はチームワークを重視して業務を遂行しています。データマネジメント部内はA・B・C・Dの4つのチームにわかれています。まずAチームはデータ入力をする書類にミスがないかチェックを行ない、ミスがあった場合は担当部署へ修正を依頼します。このチェックが終わった資料をBチームに渡します。

Bチームはデータを入力していきます。データ入力にミスがあると解析データが間違ってしまうため、当社ではダブルエントリー方式を導入しており1枚の書類を2人で同じように入力をします。入力が終わったデータをCチームに渡します。

Cチームはデータ内容をチェックします。2人1組でダブルエントリーした内容の読み合わせをして、間違っていたらBチームに戻します。データ内容に間違っていなければDチームに渡します。

Dチームではデータの集計と解析を行ないます。集まったデータをSASで解析を行ない、解析が終わったら論理的に矛盾がないかをチェックし、終わったらプロジェクトリーダーに解析データを渡します。

なお、データマネジメント部では定期的に担当を変えて、誰かが休んでもどの業務が出来るように4チームが協力しあって数千件のデータを処理しています。この膨大な量の解析が終わると部署内で打ち上げを行ない、全員で達成感を共有しています。

この説明をしながら仕事風景や打ち上げの様子を写真や動画で流すなどの工夫をして学生の心をつかんでいきましょう。

ポイント6. 壁を乗り越えた先輩のエピソード

新卒学生からよく「この仕事の難しいところを教えてください」という質問があります。採用担当は仕事の難しい点を説明しますが、実は質問者が知りたいことは「仕事で壁にぶつかった時にどう乗り越えたのか?」という点です。

ここで、1人で壁を乗り越えたエピソードや「上司がサポートして乗り越えます」「先輩にアドバイスしてもらって乗り越えていきます」という答えでは学生の心をつかむことはできません。先輩社員が壁を乗り越えた具体的なエピソードを紹介しましょう。

<例>

入社2年目の営業Aさんは、もう少しで契約を取れそうなお客様がいるが、なかなか良い返事をもらえず困っていました。そこで上司はどこでつまずいているのかヒアリングをする1on1を実施し、Aさん自身が自分で「プレゼン資料がわかりにくい」という課題を発見させて課題解決をするように指示しました。しかし、Aさんはどうやったらわかりやすいプレゼン資料が作れるのかわからず、複数の先輩に相談しました。先輩からは「もっと視覚に訴えるように工夫してみたら?」「自分は、お客様が女性なら営業アシスタントの人にプレゼン資料の感想を聞いてみるよ」とアドバイスされ、Aさんはアドバイスを参考に営業アシスタントに相談しながらプレゼン資料を作成した。できあがったプレゼン資料を上司に見てもらったうえでお客様にプレゼンしたところ、契約を取ることができました。

こうしたエピソードを紹介したうえで「弊社では上司や先輩は答えを教えずに、自分で考えて課題を解決させるように指導しています」と自社の教育方針をさりげなくアピールすると、学生に関心を持ってもらうことができるでしょう。

ポイント7.ベンチャー企業は独自性をアピール

大手志向が強い一方でベンチャー企業へ関心のある学生もいます。キャリタスの調査によるとベンチャー企業に関心を持つ理由として

・企業として独自の強みがある

・やりたいことができる

・若いうちに実力を付けたい

という意見が上位を占めています。つまり、この3つをうまくアピールできれば“安定よりチャレンジしたい”学生の心をつかむことができでしょう。

企業としての独自の強みとは製品やサービスはもちろん、独自の社内制度も企業の大きな魅力です。その社内制度に「やりたいことができる」「若いうちから実力がつけられる」ことをアピールするのも良いかも知れません。

まとめ

7つのポイントを伝える共通ポイントとしては、できるだけ詳しく伝えることです。実際に働いている人のエピソードを紹介するのが1番効果的でしょう。少し大変かも知れませんが、社員に取材を依頼してエピソードを引き出し、学生の心をつかめるエピソードを探してください。

参照:【2019年度就活生モニター調査】1月1日時点の就職意識調査
http://www.disc.co.jp/uploads/2018/01/2019monitor_201801.pdf

参照:2018年マイナビ大学生就職意識調査
http://www.disc.co.jp/uploads/2018/01/2019monitor_201801.pdf

 

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【2019年卒】就活生の心をつかむ7つのポイント(135KB)

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