Column採用コラム

2018.04.02

内定者フォローレポート

新卒面接で採用担当者が感じた「手ごたえ」とは?採用してよかった学生のエピソード【No.92】

新卒採用を行う採用担当者にとって、人物重視の面接を行うということほど難しいことはありません。誰もが、人物重視で人柄の良い新入社員を採りたいに決まっていますが、「こういう学生を採用すれば正解」という模範解答はないのです。

ただ、長年採用活動を行ってきた人事担当者としては、面接をした時の「手ごたえ」というものが意外と信頼できると思っています。ここでは、結果的に選んでよかったと思った学生を面接した時の「手ごたえ」について、採用担当者から聞いた体験談をご紹介していきたいと思います。

人の話を熱心に聞いていた素直な学生は営業マンとして顧客の信頼を得ている

学生を選ぶ時の基準として、「素直さ」も大きなポイントです。これから上司や先輩から仕事を教えてもらうことになるため、素直に人の話が聞けなければ成長は望めません。

面接をする時は、学生が面接官の話をしっかり聞く姿勢を取っているのかをよく見るようにしています。質問者の意図を正確に読み取るためには、まっすぐにこちらを見て話に集中しなければなりません。その姿勢があるかどうかで、学生の人柄をうかがい知ることができます。

ある学生は、面接官の目をまっすぐ見てしっかりと話を聞いていました。そして、こちらの質問の内容がわからなかったのか、「申し訳ありません。ご質問の、○○という言葉の意味が少しわからなかったのですが。」と質問をしてきたのです。

質問の意図がわからないと、せっかく質問してくれたのに申し訳ないという様子でした。私は、正直に質問してきたその学生の素直さに、この子は相手の気持ちを考えられる子だと確信しました。

その確信は正しいことが、後にわかりました。彼は誰に対しても素直に誠実に対応するため先輩や上司から可愛がられ、営業部ではその人柄が買われて顧客からも頼りにされています。

目の奥に潜む「好奇心の強さ」が強烈な学生は面白そうに仕事をしている

意外と重要なのが、好奇心が強く色々なことを知りたいと思う常にワクワクした心を持っているかどうかです。面接の時に目が生き生きとしていて、業界の話や企業の理念、仕事内容についてどんどん質問をぶつけてくる学生は面白い人材に育ちます。

何事にもチャレンジすることを忘れずに良い仕事をする人は、根底に「面白い仕事がしたい」「もっと色々なことがしたい」という好奇心があります。

ある会社にエントリーしてきた経済学部の学生は、経済学という学問がとても好きでたまらないということを話したそうです。私たちの仕事は経済学を少なからず必要とする仕事ですが、面接官は彼の話を聞いて経済学とはそんなにも面白いものだったのかと感心してしまうほどでした。

そして、彼はとてもよく勉強しており、新しいことを知るのが楽しくてたまらないということを力いっぱい表現していました。その後、彼は内定を獲得し入社しましたが、仕事がとても面白いようで新しい企画を次々と立ち上げ、生き生きと仕事をしているそうです。

知識レベルは高かったが結果的に採用は失敗だったケースも

上記の例とは逆に、面接の時にあまり手ごたえは感じなかったが、知識レベルの高さから採用したものの結果的には失敗だったというケースもあります。その学生は、学歴、知識、保有資格のレベルが高く、即戦力になることを見込まれて採用が決まりました。しかし、面接の時の印象は薄く、目立たないタイプの学生でした。

当然、面接の時の手ごたえはありませんでしたが、ポテンシャルが高いし、仕事をきっちりこなしてくれるだろうと考えていました。配属されると、確かに仕事はそつなくこなすのですが、あまり周りとコミュニケーションを取ることがありません。

そして、2年ほど仕事を続けた後に辞めてしまい、他の企業に転職してしまいました。今思えば、第一志望の企業に受からず、うちは滑り止めだったのかもしれません。やはり、面接の時の学生から感じる熱意や個性は、非常に大事だとつくづく感じました。

まとめ

人物重視の面接は人事担当者にとって最も経験を要する仕事です。過去の経験を活かしつつしっかりと学生の表情や挙動、話の内容を吟味することは、学生のスキルや知識レベルを知ることよりも重要なのかもしれません。

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面接で採用担当者が感じた「手ごたえ」とは?採用してよかった学生のエピソード(452KB)

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