Column採用コラム

2017.01.31

内定者フォローレポート

新卒採用の内定辞退率が高くても問題ない理由【No.25】

新卒採用の人事担当者にとって内定辞退が大きな課題とされています。内定辞退率や選考辞退率を分析し、辞退率を指標にしている企業や人事部もいます。しかし、内定辞退が低いことが、そのまま新卒採用の成功とは言い切れません。ときには内定辞退率が高いほうが成功と言える場合があります。内定辞退率が高くても問題ない理由をまとめました。

志望度を優先しすぎではいけない

企業が就活生の採用基準の中でも重視する項目として『その企業への熱意』が上位に挙げられています。「御社が第一志望です」と言ってくれる学生がいることは嬉しいことですし、もちろん新卒採用において企業への熱意も重要です。

しかし、志望度を評価しすぎると本当に欲しい優秀な学生は獲得できていない可能性があります。特に業界3~5番手の中堅企業や、知名度が低い中小企業にとっては志望度を評価しすぎるのはおススメできません。

優秀な学生は大手志向です。就職情報サイトが実施した2017年卒を対象としたアンケートでも就活生は大手志向の傾向が強くなっていることが分かります。つまり、中堅企業や中小企業は志望度が低い学生にも目を向けて考えていかなければ優秀な学生を獲得できないと言えます。

内定承諾をもらうのは実は簡単

内定承諾をもらうのは実は簡単です。第一志望の学生ばかり集めてしまえばいいからです。内定辞退が低くなるのは当たり前ですよね。しかし、第一志望の学生ばかり評価してしまうと、学生のタイプが偏ってしまう可能性があります。

採用担当の役割とは「業界大手の〇〇企業が第一志望です」と志望度の低い優秀な学生を口説き落とすことにあると答える採用担当者がいます。内定辞退率は低くないものの、優秀な学生を獲得できている企業は新卒採用を攻めています。攻めの新卒採用とはどういう意味なのか説明させていただきます。

攻めの新卒採用

新卒採用を攻めるとは、志望度は低いけど優秀な学生の採用にチャレンジしたり、業界最大手の競合他社から内定をもらった学生にアプローチしたりすることです。他にも東京大学や京都大学など上位校からの採用を増やす事や、留学経験や課外活動に積極的な学生にアプローチすることを言います。

そういった学生層は複数の大手企業から内定をもらえますが、大手企業の内定を辞退して、自社に来てくれるように努力することが採用担当の役割の一つであると思います。

学生のタイプが全く違ってくる

攻めの採用は中小企業だけでなく、特定業種の大手企業や地方銀行にも言えます。特定分野に強い企業は中小企業ほど母集団形成に苦戦しません。また就活生の志望度が高いことに慣れてしまっている場合があります。しかし、総合商社やコンサルティング大手に内定をもらっている学生にアプローチできている企業も実は多くありません。

日本でもトップレベルの人気企業と比較されることになるため、結果的に内定辞退率は高くなると思いますが、アプローチしてみる価値はあります。結果的にうまくいかなくても自社の市場評価や認知度が分かり、翌年の財産になります。

具体的なアプローチ方法

優秀な学生層へのアプローチ方法はいくつかありますが、首都圏における大学3年生を対象にしたアプローチ方法をご紹介させていただきます。学生団体といった活動をしているネットワークの広い学生には直接声を掛けてみるのがおススメです。特に就職活動支援系の学生団体はネットワークも広く、相性もいいので効果を期待できます。イチから連絡するのは地道かもしれませんが効果的な方法です。

「サポーターズ(https://supporterz.jp/)」といった学生と企業を繋げてくれる就職イベント会社に依頼するのも一つの方法です。エンジニア限定セミナーなど様々な小規模な就職イベントを展開しています。集まってくる学生も早稲田大学や慶應義塾大学など高学歴が中心で、認知度を上げたいベンチャー企業が積極的に参加しているイベントです。

学生にとっても今まで業界研究していなかった会社や業界が意外にも魅力的だったと気づくこともあります。企業側が最初から諦めてしまっているケースもあり、考え方を変えてチャレンジしてみてほしいと思います。

まとめ

多くの企業から内定を獲得するような優秀な学生を自社に引っ張る努力をしていますでしょうか。これまで効率面から優秀な学生層へのアプローチは優先度を下げる主旨のコラムを書いてきましたが、ときには効率を度外視してアプローチするのも必要です。いままでアプローチしなかった学生層に2018卒採用からチャレンジしてみましょう!

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新卒採用の内定辞退率が高くても問題ない理由(152KB)

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