新卒採用の求める人物像でリーダーシップという言葉が挙げられることが多いですが、意外とリーダーとマネジャーの違いを説明できない人は多いです。リーダーとマネジャーでどのような違いがあるのか。今回はリーダーとマネジャーに求められる素質をご紹介します。
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リーダーとマネジャーとは、リーダーシップとマネジメントの違いでもあります。大学生にマネジャーという言葉を使うと、学生側は部活動の「マネジャー(サポート役)」をイメージしてしまいますので注意してくださいね。
会社によっては役職としては存在していても、評価制度上の名前だけであり、明確な定義がない会社もあります。例えばベンチャー企業に多いのが名ばかり管理職です。課長の下にマネジャーがおり、さらに下にチーフマネジャーやサブマネジャーがいるなんて組織もあります。プレイングマネージャーと響きはカッコいいですが、実態は権限のない一般社員と同じなんて会社もあるそうです。
このように日本の会社組織においては混同もしくは誤解されがちな役割でもあります。間違えないように求められる組織やスキルをまとめました。
1)高度な実務スキルが身についている
2)円滑な人間関係を築くことができる
3)成功と失敗を繰り返したことで身についた人間力
4)グループ全員の業務を把握しており、誰が抜けても代わりに業務を進めることができる
5)業務の途中でトラブルがおきても冷静に判断して他のメンバーに指示を出せる
6)自ら率先して難しい仕事やトラブル対処にまわれる
7)どんなトラブルがおきても仕事を完結させる信念と情熱を持っている
リーダーとは組織を牽引する存在で、リーダーに求められるのは大きく2つに分けることができます。それは業務に関するスキルとコミュニケーションに関する能力です。業務に関するスキルがない人がリーダー役を務めているとしたら周囲は混乱していると思います。メンバーと円滑な人間関係を築きチームの力を高めることがリーダーに求められます。
1)組織構成能力
2)作業工程の決定
3)リスクマネジメント
4)業務の遅延やトラブル時に対処法の意志決定
5)メンバーの評価業務
6)メンバーの育成
7)業務全体の最終責任者
リーダーと異なりマネジャーは基本的には業務に携わりません。その代わりに業務全体の枠組みや作業工程を決定し、進捗状況を見ながら納期に間に合うように柔軟に調整をしながらリーダーに指示を出します。また、リーダーが判断に困った時に相談を受けてアドバイスをする役割も果たしています。メンバー全員と業務全体の管理を行なうのがマネジャーの役割です。大手企業では部長職がこの役割を担っている場合が多いと思います。
人事の仕事では誰をリーダーやマネジャーを任せるのか決めることがあります。中途採用では募集時に人材要件を定義し、リーダーもしくはマネジャーとして相応しいか面接する場面もあるでしょう。スタッフをまとめるにはどのような素質を持った人が良いか、リーダーとマネジャー両方に求められる素質をご紹介します。
1)目的を達成させる実行力
2)判断力
3)柔軟性
4)決断力
5)課題発見力
6)課題解決力
7)コミュニケーション能力
8)業務遂行スキル
9)メンバー育成能力
10)調整能力
このようにリーダーとマネジャー双方の役割は異なりますが、求められる素質は業務を完結させるのに必要な能力です。
どの業界・業種であってもリーダーとマネジャーは必要な役職です。そしてリーダーとマネジャーどちらかだけでは組織は成長できないでしょう。適材適所を実現させるためにも「どのような素質を持っている人がいいのか」「あの子をリーダーやマネジャーに育てるに何が必要か」理解しておくことが大切です。
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