すでに当たり前となったインターンシップ文化。しかしイマイチ効果を実感できていない企業はいませんでしょうか。どのような問題点があるのか。またその解決方法はどのようにあるのか、最新のインターンシップ事情についてまとめてみました。
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インターンシップとは学生に就業体験の機会を提供する制度をいいます。実際に企業に赴いて一定期間、職場体験をしてもらうことで、職業選択や適性の見極めが目的です。そのため無報酬のケースが多く、報酬を受け取るアルバイトとは異なりますが、一部の企業では報酬を提供しているケースもあります。
欧米では、大学生の大半がインターンシップ制度を利用しており、日本の企業でも優秀な人材確保や、適性判断につながるとして積極的にインターンシップ制度を導入するケースが増えてきています。大手ナビサイトも大学3年生を対象に、就職活動準備サイトとしてインターンシップ事情を掲載しています。
短期から長期までインターンシップの期間は様々ですが、学生に人気なのは「1Dayインターンシップ」。文字通り1日(数時間)で完結する職場体験です。学生にとっては夏休み期間中に気軽に参加できるというメリットもありますが、表面的な職場体験だけで終わってしまうデメリットもあります。
企業側にとっても事前準備など負担が少ない1Dayインターンシップですが、深い企業理解や仕事内容の理解に繋がらないため、本エントリーや入社動機への効果は低いと思われます。インターンシップに参加した学生の声を聞くと「会社の雰囲気をもっと知りたかった。」「仕事の内容以上に大変な部分も知りたかった」という声も多くあります。
本来インターンシップはその会社の仕事への理解や会社の雰囲気の理解を目的とされています。そのためには1週間程度は職場体験させることをおススメしますが、現状は1日だけ会議室でワークショップ形式をおこなうインターンシップが多いです。
大手有名ブランド企業であれば、それでも問題ないかもしれませんが、同じことを中小企業が実践しても効果は低いと言わざるをえないでしょう。中小企業にとっては1Dayインターンシップだと大手企業との差別化が難しく、学生に自社の良さを理解してもらうには不十分だと言えます。
大手と中小では大手の方が給料や待遇が優れているのは事実です。中小企業の経営者や採用担当者は学生に企業規模や売上業績だけで比較されないためにも、会社の良さを学生に理解してもらうために長期的なコミュニケーションを大切にしてほしいと思います。
学生側が安易に就職先を決めてしまうと言われがちですが、企業側の情報発信やコミュニケーション頻度が少ないため、学生側も止む無く企業規模やブランド名で就職先を決めてしまう事情もあると思います。
採用がうまくいっている成功例として、ある中小企業は1週間のインターンシップ体験において、内定者(前年度インターン生)や新入社員(前々年度インターン生)をメイン講師にして、働くイメージをもってもらい、コミュニケーションをとっています。一緒に働きたいと思ってもらえるような工夫が大切。若手社員にどういったインターンシップが有効か一度聞いてみると新しい発見があるかもしれません。
早期退職の理由として多いのが「入社してみたら仕事(会社)のイメージと違った」という声です。多くの企業が活用しているインターンシップですが、いまだに職場理解という本来の目的が達成できていないのが現状です。
インターンシップの最終ゴールは、本エントリーへの誘導や入社してもらうことではなく、自社にあった学生に入社して“活躍してもらう”ことです。そのためにも表面的な職場理解ではなく、しっかりとしたコミュニケーションをとって、職場体験や会社理解を深めてもらうことを意識してほしいと思います。
学生との接触機会を増やすためにSNSを利用するのも一つの方法です。長期的にコミュニケーションをとると、入社後のギャップが少なくなるため、離職率の低下にもつながります。中小企業には特に情報発信を試してみてほしいと思います。簡単な内容ではありますが、この記事がインターンシップの目的を改めて見直すきっかけになれば幸いです。
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今どきのインターンシップ事情とは!?問題点と解決方法